2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

不動産を親族に遺贈する旨の自筆証書遺言作成後に、当該不動産売却のため、不動産業者との間で専任媒介契約を締結し更新したことが、民法1023条2項「抵触」に当たらないとして、遺言の撤回があったとみなすことができないとされた事例(東京地判平成30年12月10日判タ1474号243頁)

1 亡父が、自筆証書遺言作成後、同遺産を構成する各不動産を売却するため、不動産業者との間で専任媒介契約を繰り返し締結し、同各不動産を売却する意思を示す等しており、民法1023条2項により上記遺言は撤回されているから、原告は相続により同各不動産を…

民法916条にいう「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」の意義(最二小判令和元年8月9日判タ1474号5頁)

1 民法916条にいう「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、相続の承認または放棄をしないで死亡した者の相続人が、当該死亡した者からの相続により、当該死亡した者が承認又は放棄をしなかった相続における相続人としての…