2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

民事保全の担保の債権者の権利行使

1 債務者は、違法不当は保全命令の執行等による損害賠償請求権の担保 として供託された金銭又は有価証券について、他の債権者に先立ち弁済 を受ける権利を有する(法4Ⅱ、民訴77)。 2 旧民訴法下においては、担保権利者は、供託された金銭又は有価証券 の…

支払不能、支払停止

1 支払不能とは、「債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち 弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない 状態」と定義(破産法第2条⑪) 2 履行期に債務を弁済する可能性が一般的・継続的に消滅したら、債権者 への比例平…

複数口債権と開始時現在額主義(判タ1323-128)

1 債務者の破産手続開始の決定後に、物上保証人が複数の被担保債権の うちの一部の債権につきその全額を弁済した場合には、複数の被担保債権 の全部が消滅していなくても、上記の弁済に係る当該債権については、 破産法104条5項により準用される同条2項にい…

充当指定権と破産(判タ1323-106)

1 H22.3.16最判の補足意見 〔内容〕充当指定の時期的制限とは別に、破産手続開始の決定後は 弁済充当に関する合意の効力を破産手続上主張することが できないことをいうものである。 2 判旨 本件各弁済を受けてから1年以上が経過した時期において初めて、…