2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

1.後見人が、自己の直系卑属である未成年者被後見人を養子とするため、 民法794条の養子縁組許可を申し立てた場合、裁判所は、当該被後見人 の財産的地位に対する危険を排除するという観点から当該養子縁組の 当否を吟味すれば足り、子の福祉確保の観点か…

配当通知後の承継届

◇ 配当通知を送付していたところ、債権者と保証人との連名で 破産債権の一部承継の届出が提出された場合の処理 ◇ 1.① すでに具体的な配当請求権が発生しているので、上記一部 承継届出とともに、連名での配当金の送金先変更の届出を してもらう必要がある…

相続財産管理人の手引(その3)

1.相続財産管理人の地位 ① 相続財産法人の代表者 ② 管理人は、法人である相続財産を代表してその管理をするのであって、 相続財産の管理主体となるものではない。2.国庫引継の方法 ① 不動産 ・・所轄財務局長 ② 現金,金銭債権 ・・家庭裁判所 管理人か…

自転車対四輪車

一、総論 1.過失割合の「事故形態」は、歩行者対四輪車の事故の修正形態と考える べきではないかという考えが強くなったことから生じた。確かに道交法上 は、自転車は「車両」として歩行者と一線を画した取扱がなされている。 しかし、 ① 運転のための免許…

破産債権届出によって中断した時効の再進行の起算点

1.破産手続開始決定が発せられると、破産債権は、法律の特別の定め がない限り、かかる手続においてしか行使できなくなる(破産法100条 1項)2.時効中断効が消滅する時期(再び時効の進行が開始する時期)は、破産 手続終結決定または廃止決定が確定する…

公課の納期限

1.① 申告納税方式のものは、労働保険料などの一部 ② 社会保険料など大部分の公課は、賦課方式あるいは自動確定方式2.国民健康保険料について、破産手続開始決定後に具体的納期限が到来 する分の役所の取扱いが統一されていない。(問題点) 保険の切替え…

飲酒運転による交通事故の同乗者に民法719条2項に基づく損害賠償責任

◇飲酒運転による交通事故の同乗者に民法719条2項に基づく損害賠償責任 (判タ1258-267)1.同乗者にも責任があるかどうかは、 ① 運転者と同乗者の関係 ② 運転者の飲酒量・酩酊の程度 ③ 同乗者の運転者に対する飲酒や運転に対する関わりの程度 ④ 飲酒が事故…

義務供託

1.法156条2項 平成16年改正・・・少額訴訟債権執行(法167条2項創設)のため2.供託の時的限界 取立訴状の送達をうける時までに

成年後見人死亡による後見終了(判タ1165-18)

1.管理の計算義務 成年後見人は、成年後見人死亡後任務が終了したときから、2ヶ月以内 に、相続人に対して、管理の計算をしなければならない。2.成年被後見人の遺体引取り、葬儀、供養、墓地、墓石の購入等 遺体の引き取りは遺族(相続人)の権利であり…