◇福岡高裁 平10.6.5判決(判タ1010-278)
1.起算日を右請求権を行使するための要件が整った保険金の支払日と
解すべきか。
2.保険者は、保険給付の時点で、被保険者である被害者の加害者に対する
損害賠償請求権をその実体法上の権利の性質を変更することなく当然に
承継取得するものであって、代位取得される権利は、被害者の加害者に
対する損害賠償請求権にほかならないから、代位の事実が介在しても、
被代位債権である損害賠償請求権についての消滅時効の起算点や時効期間
に何らの消長を来すものではないと解される。