1.赤本 H18年・下巻 129頁以下。
2.逸失利益
(1)逸失利益の算定で着目されるのは以下3点
A 基礎収入の捉え方
B 労働能力喪失率の捉え方
C 素因減額と同様の考え方により、減額をする場合があるか
※裁判例は必ずしも、一定の考え方によっていない
(2)労働力喪失率
A 引き算(現症の等級相応の喪失率−既存の等級相応の喪失率)
B 新たな喪失率を独自に判断
C 現症の等級の喪失率
(3)(2)A、B、Cにおける基礎収入の捉え方
(2)A(引き算)
・・・ア 実収入
イ 平均賃金額からの一定の減額
ウ 平均賃金額
(2)B(独自の判断)
・・・ア、イ、ウ のいずれも判例あり
(2)C(現症の喪失率)
・・・ア、イは判例あり(ウ無し)
3.慰謝料
(1)既存障害を考慮して減額したもの
ア 差額(加重後の等級相応の慰謝料額−既存障害の等級相応の慰謝料額)
イ 寄与度減額
ウ 2(2)に合わせた慰謝料(労働力喪失率から逆算)
エ 前回受領額の控除
(2)逸失利益が否定されたことを慰謝料の増額理由とするものもある