第1 使用者による請求について
1 訴訟物
2 賠償・求償の制限1(特約によらない制限)
(4)裁判例の傾向の分析
ア 制限の範囲各論以外の点
イ 制限の範囲各論について
(ア)交通事故類型について
(イ)図利加害類型について
報償責任や危険責任の観点からは請求制限の正当化が困難であり、学説上も制限に肯定的なものはみられない。
(ウ)権限逸脱類型について
図利加害類型と比較すると報償責任や危険責任の観点から請求制限を説明することは可能である一方で、その他の過失類型と比較すると加害行為の態様が悪い。
交通事故類型やその他の過失類型と比較すると、これらの類型よりも請求が制限されない例が多く、制限の割合も低い傾向にある。
3 賠償・求償の制限2(特約による制限等)
第2 被用者による請求について
1 逆求償について
2 返還等について